このような式をもって、クチコミを企むプランナーの頭の中で「計算」をするクセをつけておけば、果たして自分が企画している施策が「クチコミとして成立するかどうか」を判断しやすくなる。「もし人に伝えたくなる確率が低い場合どうするか?」、「もし人に伝える確率が低い場合はどうするか?」を気にすることで、(シカケ)と(シクミ)両面から企画を見つめ直すことができるだろう。そしてそれぞれについて何度も練り直せばいい。
クチコミの企み、演習
もう10年ぐらい前になるが、あるレストランガイドサイトのコンサル/企画を行ったときのこと。もともと同サービスでは、バナー広告/メール広告などいわゆる広告出稿による集客を行っていた。しかし、マーケティング投資すればそれなりに集客できるものの、やはり限界があり、当時すでに手詰まりになっているということだった。そこで何か他のマーケティング施策はないか、ということで呼ばれたのだ。
そこで当然のように、クチコミ的な施策が何かないかと求められた。至極シンプルな理由と至極簡単な企画を提案するだけになってしまったので、ビジネス的にはほとんど売り上げにならなかったが、実際には「クチコミの企み」として非常にわかりやすい例となった。その理由(インサイト)と、企画(シカケやシクミ)はどのようなものだったか? 折角なので次週までこの答えはとっておこう。
さて、このコラムを読んできた読者であれば、「レストランガイドの集客プラン」としてどのようなクチコミマーケティング施策を考えるだろうか?
オリエン内容としては「ネット上のレストランガイドであること」、以上。この情報だけでぜひ考えてみてほしい。
高広伯彦の“メディアと広告”概論 バックナンバー
- 第17回 ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:3(4/25)
- 第16回 ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:2(4/18)
- 第15回 ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:1(3/7)
- 第14回 検索連動型広告がもたらした「悪しき」広告観(2/28)
- 第13回 広告主が求めているのは、代理店の新しいメニュー(2/21)
- 第12回 グーグルから学んだこと――広告ビジネスのイノベーション、そして広告人としての個人的興味:3(2/7)
- 第11回 グーグルから学んだこと――広告ビジネスのイノベーション、そして広告人としての個人的興味:2(1/31)
- 第10回 グーグルから学んだこと――広告ビジネスのイノベーション、そして広告人としての個人的興味:1(1/24)
もっと読む
「高広伯彦の“メディアと広告”概論」バックナンバー
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(最終回)(2012/7/06)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(4)(2012/7/02)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(3)(2012/6/26)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(2)(2012/6/22)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(1)(2012/6/20)
- ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:6(2011/9/26)
- コンテクストが理解されにくい背景~ツイッターで誤解がおきやすい理由(2011/6/06)
- ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:5(2011/5/16)
新着CM
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
AD
Data Intelligenceで 価値創造をともに
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く
-
AD
特集
【Ayudante主催】デジタル時代のマーケティング活用セミナー