地域で活動するクリエイターは、その土地の特性を生かしたプロダクトやサービス、表現を生み出すのはもちろんのこと、その魅力を世界に向けて発信することで、業界全体に大きなムーブメントを起こしたり、日本の、そして各地域の魅力を再認識してもらうきっかけをつくることもできるようになりました。
コミュニティの密度が高いからこそ実現する企画、その地に暮らしているからこそ発想できるアイデア。テクノロジーの発展によってそこに情報の発信力、メッセージの拡散力が加わったことで、地域で働くクリエイターができることの可能性は大きく広がりつつあります。
第1弾の好評を受けて実現した、この 「いま地域発のクリエイティブが面白い! Vol.2」には、広告のみならず、プロダクト、パッケージ、空間、建築と幅広い領域のクリエイター9人が登場。地域で働くクリエイターが感じている「限界」、そして「可能性」とは?
等身大で、自分の仕事の今と、未来に向けた思いを語ります。
ピースグラフィックス 平井秀和
はじめまして、ピースグラフィックスの平井秀和です。名古屋で、広告やパッケージなどのデザインをしています。ピースグラフィックスは、僕の名前「平井秀和」の最初と最後をつなげると「平和」となることから名付けました。
元々、大手広告会社の仕事が中心のプロダクションにいましたが、プロダクションデザイナーの、自分で判断できない・責任もとれない立場に不満を感じて独立しました。
独立した今でも、広告会社と仕事をすることはありますが、コピーライターと組む仕事のみにしています。広告系は広告会社のコピーライターと、パッケージなどの商品は地元の企業さんとじっくり、というパターンが多いです。
地域密着の仕事が中心なので、全国の方が僕の仕事を目にすることは少ないかもしれませんが、バイク販売店のレッドバロン、釣具のイシグロなどはTCC年鑑などで目にしていただいているかもしれません。
名古屋の方には、老舗和菓子メーカー青柳総本家、漬物メーカーの大和屋守口漬総本家などの仕事をしているというと、何となくわかってもらえます。名古屋のコピーライター養成講座の生徒さんなら「都築の金消し」を毎年デザインしていますというと笑ってもらえます。
地元企業との仕事は、地元の経済を活性化させるという意味で地域貢献の側面もあります。しかしそれだけでなく、このエリアに根付く「日本の良いモノ」を再発見し、それらが消えないように、将来へ良いカタチで残していく方法を考える大切な仕事をさせてもらっているんだと感じています。
今回は僕の仕事の事例を挙げながら、地域でクリエイションに取り組む意味や、マインドについて僕なりに考えてみたいと思います。
「いま、地域発のクリエイションが面白い!第2弾」バックナンバー
- 地域の老舗企業が、個人のアートディレクターに仕事を依頼したわけ(2014/10/03)
- 「札幌は、コピーライターにとって楽園である」——その心は…?(2014/9/26)
- よくある質問「ローカルだといい仕事はあまりないんじゃないの?」に答えます!(2014/9/08)
- 人々の想い×オバケのアイデア×変幻自在のクリエイティブチーム=世の中を良くするソリューション(2014/8/29)
- 懐深い名古屋の地で、「アフリカ×デザイン」「あかちゃん×デザイン」という独自性を育む(2014/8/22)
- その地の人々の暮らし方を、働き方を、そして生き方を良くするデザイン(2014/8/19)
- 1次、2次、3次、そして6次産業は、クリエイティブの力でもっと面白くなる!(2014/8/01)
- “東京コンプレックス”という負のエネルギーからのものづくり(2014/7/29)
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