ネットユーザーは“エモい”が大好き?
砂流:「withnews」がスタートしてから、これまでもかなりのヒット記事を連発していらっしゃいますが、結局、ネットに強いコンテンツやPVを稼ぐ記事ってどんなものなんでしょうか?
奥山:そうですね、例えばこの大久保佳代子さんのインタビュー記事もすごく読まれたんですが、大久保さんのようにかなりキャラの立っている人にも、「普通の人時代」があったわけで、その時のエピソードにフォーカスしたんです。苦労人としてのエピソードは読者との距離感が近いので、“天才の逸話”なんかよりも美談度が増します。これも、ちゃんと取材してみっちりと話を聞いたからこそ書けた記事だと思います。
肉食系・大久保佳代子の「コツコツ派」人生 受験支えた、深夜の約束
砂流:森下さん、この記事はかなり響いたらしいですね(笑)。
——最初にこの記事を見たのはヤフトピ経由だったと思うんですが、実はwithnewsの記事だった!というパターンが最近、本当に多くて。テレビの情報番組でも紹介される機会が増えてますよね。
奥山:ありがとうございます(笑)。それと、一時期Facebook上でかなり話題になった「母からの『嫌がらせ弁当』」にまつわる記事も、画像のインパクトもあってか非常にSNS上で読まれました。
母から娘へ「嫌がらせ弁当」 意地っ張りな3年間の軌跡、一冊の本に
これは母子家庭のお母さんが子どものために、毎日かなり気合の入った嫌がらせに近いデコ弁を作ってくれるんですが、徐々に娘へのメッセージ性が強くなっていくんです。こんな風にエモーショナルなものを、最近「エモい」なんて言いますが、ネットのみなさんはこの「エモい」系ネタが大好きなんですよね。
ちょうどこのお弁当の話が書籍化するということもあって、記事にもしやすかったのですが、これは元ネタのブログがものすごく話題になっていて、この記事を書いた記者はそのブログに目をつけたそうです。
砂流:どちらもかなりネットユーザーを意識したネタですね。僕もネットニュースを書く身として、参考になりました。まだまだ話は尽きないですが(笑)、本当に今日はありがとうございました!
——ありがとうございました。
奥山晶二郎(おくやま・しょうじろう)(中央)
朝日新聞社「withnews」編集部
2000年入社。佐賀、山口、福岡の地方勤務を経て社内公募で東京本社デジタル部門へ。2011年に現在のデジタル編集部新設に伴い異動。「withnews」立ち上げに携わる。
砂流恵介(すながれ・けいすけ)(左)
PRプランナー/ライター
1983年、広島県生まれ。秋葉原でPCショップ販売員の経験を得て、日本エイサーへ入社。宣伝・広報を担当する。2013年12月退社。手段を選ばないゲリラ的なPRを得意とする。
「広報会議スピンアウト企画「ウェブメディアの夜会」」バックナンバー
- 「暇だから◯◯してみる」でヒット記事連発の暇な女子大生さんに直撃「個人でもブランドイメージを普段から意識して」(2016/6/23)
- 地域活性の情報を発信中のブロガー・染谷昌利さんに突撃「業界内の『当たり前』を疑おう!」(2016/5/30)
- 地域密着メディア「灯台もと暮らし」の鳥井弘文さんに突撃!「なぜ『隠居系男子』というブログを書いているんですか?」(2016/3/07)
- 「941::blog」の櫛井優介さんに突撃!「『行ってきたシリーズ』はどうやってつくっているんですか?」(2016/2/03)
- 「ジモコロ」編集長の徳谷柿次郎さんに突撃!「はてブがたくさんつく秘訣ってなんですか?」(2015/12/10)
- 「ねとらぼ」編集記者・太田智美さんに直撃「広報じゃないと発掘できない話を!」(2015/11/05)
- ブロガーのnarumiさんに突撃!「今こそ、企業は自社サイトをメディア化するべき?」(2015/10/14)
新着CM
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
AD
広報
AI活用で広報活動はどう変わる?プラップノードが「PR-AI Day」を開催
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く
-
特集
「宣伝会議賞」特集