ブランドなんか大嫌いなブランド担当者が33年かかって、たどり着いたブランド論
片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)
1988年ダイキン工業入社、総務部宣伝課に配属。1996年広報部 広報担当、2000年広報部広告宣伝・WEB担当課長を経て2007年より現職。業界5位のダイキンのルームエアコンを一躍トップに押し上げた新ブランド「うるるとさらら」の導入や、ゆるキャラ「ぴちょんくん」ブームに携わる。現在は 統合型マーケティングコミュニケーション(IMC)による企業ブランド構築、マスとデジタルのB2C商品広告展開、広告媒体の購入、グローバルグループWEB統括を担当。日本広告学会員。
このコラムについて
もし、あなたが「ブランドは差別化」とか、「約束」だと信じていたのなら、絶対にブラン ドはつくれません。まして「ブランドは第五の経営資源」などと言い出したら末期症状。社内から、ブランドかぶれの頭でっかちと言われてしまいます。コミュニケーションの実務においては、教科書通りにやってみたところで、ブランドはつくれません。では、どうしたらブランドをつくれるようになるのでしょうか。本コラムでは「ブランドなんか大嫌い」と公言するブランド担当者が33年かかって、やっとたどり着いたブランド論を解説していきます。
【本コラムがついに書籍化!】
新刊書籍『実務家ブランド論』(片山義丈著)が2021年9月14日に発売されました。このコラムをベースに大幅に加筆修正したものです。「教科書ブランド論」にしっくりこない方、ぜひお読みください。
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最初に言っておきます。もし、あなたが「ブランドは差別化である」とか、「ブランドは約束である」といった言説を信じていたのだとすれば、絶対にブランドはつくれません。