初めての大型キャンペーンの受注 メディア購入でクレジットカードを限度まで使い果たす
そんな状況が2年近く続き、はじめて数千万円規模のキャンペーンを受注できたのはオーストラリアにおける訪日プロモーション事業でした。ただ、プロモーションを運営するためにはキャンペーンの核となる大手紙メディアの枠10数ページを先に購入する必要がある。
広告ビジネスでは仕事を終えて納品しないことにはまとまったお金は入ってこず、また当時の私はその大手メディア会社と過去に取引がなく、信用もないため、必ず前払いをしなければなりませんでした。
資金をどうやって集めたらいいのか知恵を絞って出たアイデアは、まず自分と妻の預金を切り崩し、当時持っていた個人のクレジットカード3枚の全ての枠を使って1,000万円以上の資金をかき集めるということでした。
どうにか資金を集めて契約締結と前払いを終えた時、大手メディアの担当者に「40年ここで仕事をしてきたけど、メディアを個人のクレジットカード、しかも現金と組み合わせて買ったのはお前だけだ」と笑われました。
その担当者とは今でも公私ともに付き合いがあり、先日彼の引退を祝うべくランチを一緒にした際に当時を振り返り、いかに彼が社内の経理担当に掛け合ってくれ実現に至ったかと言う裏話も聞きながら今では笑い話として話せるほどの仲になっています。
このキャンペーンの成功をきっかけとして、少しずつ信用と実績を積み上げていくことで、会社は今年で12年目を迎え、まだまだ小規模ながらも約15名の正社員を雇用するまでになりました。
一昨年の創立10周年パーティーには、日系クライアントの担当者、オーストラリアのパートナーをあわせて約150名の人々に集まってもらい、「Better together(一緒の方がうまくいく)」というテーマで、オーストラリアの食材を使った日本食、日本語・英語での落語、日本の緑茶とそれに合うオーストラリア産のナッツを組み合わせたギフトを提供しました。
パーティーという場ではありますが、日本とオーストラリアの人と物、文化が交流する場所となり、創業当時の志を少しは体現することができたかな、と感じています。
新着CM
-
広告ビジネス・メディア
出版広告を“再発明”する デジタルの売上げ比率は6割へ 講談社はいかにしてDXを...
-
販売促進
三菱地所がバーチャル空間に“丸の内”を再現、イベントやカンファレンスに活用
-
AD
楽天
三木谷浩史×佐藤可士和 TechとDesignがもたらす無限の未来を考える
-
クリエイティブ
アンファー「発毛成分ミノキシジル」を擬人化 5人の「美濃木シジル」による解説動画...
-
AD
広告ビジネス・メディア
マガジンハウスならではの「世界観を創る力」を生かす!編集者の力を開放するための組...
-
広告ビジネス・メディア
新潮社ならではのナレッジを生かした 読者に期待される、ブランドコラボ企画
-
コラム
オンラインスピーチの正解は “三密回避”が分かる背景×自分を大きく見せること
-
クリエイティブ
「洋服の⻘⼭」新CM オダギリジョーと賀来賢⼈が探偵役で共演&橋本環奈...
-
特集
CMO CLUB GLOBAL