2016
09.26

MAを”とりあえず”導入して失敗する企業の1つの特徴

マーケティング

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『MAを上手く使いこなせない。どう使うべきなのか?どうやれば成果を出せるのか?』

もはや聞き飽きた感のある言葉であるが、いまだにこの疑問に対してちゃんと答えているところはないと私は感じている。
「とりあえず導入してPDCAを回して成果を出すことが大切である。」と説明するところをよく見かけるが、あまりにも説明不足である。多くの人が勘違いしてしまうような言い方である。

MAは確かにPDCAを回すことが重要であることに異論はない。しかし、どのようにPDCAを回すのかによって成果を出せるかどうかは決まってくることに言及する人はほとんどいない。多くの企業が「とりあえずシナリオを作ってみて、それが上手く成果につながるかどうかを見ていこう」と考える。しかし、この時のとりあえずの仮説がその後の効果的なPDCAサイクルを回せるかどうかに大きく関わってくる。

普通のマーケティング会社であれば、一つのシナリオを考えている時点で、このシナリオの結果がどうなるのかを予測する。「きっとこんな人がいるだろうから、こんなシナリオを実施したらこんな反応が返ってくるはずだ。予想外に異なる反応が返ってきた場合は、そもそものターゲット設定が間違っているか、ターゲットのことを十分に分かっていない可能性がある」と判断して再度検討する時に何をどのように検討すれば良いのかの道筋を決めるものである。しかし、多くの企業においてそこまで考えてシナリオを作るところは少ない。

また、上記のような考え方が出来ている会社であっても成果を出すには時間がかかる。しかも、いつ成果が出るかは誰にも分からない。なぜなら、コンバージョンという成果から離れたところでの議論だからである。1つ1つのシナリオの結果を詳細に分析し、論理的に次はこうすべきというPDCAを回したとしても、巨大な迷路を少しづつしか進むことはできないことと同じで、ゴールを明確にしないやり方では、「いつ効果が出るのか」は誰にも答えることはできないのである。

私はPDCAを回す場所を十分に考えるべきだと考えている。例えば上記の場合では、PDCAを回すことで得られる成果はターゲット設定やターゲットの理解度が十分であるかどうかだけである。そのことは大切であるが、成果が出ているかどうかを上司や上層部が判断する指標はコンバージョンである。コンバージョンが向上していない以上、上層部は良しとしない。やろうとしている施策に待ったをかけるはずである。

だから、PDCAを回す場所は最初はコンバージョンに最も近いところから始めるべきなのである。分かりやすく言えば、例えばお問い合わせのバナーデザインやコピーからPDCAを回すことが大切なのである。どんなデザイン・コピーならコンバージョンが向上するのかをPDCAを回すことでどんな顧客がバナーをクリックしているのかが見えてくる。すると効果的な施策を考えることができるようになってコンバージョンが向上する。そして、コンバージョンする顧客の特徴がつかめたのであれば、それら顧客をもっと増やすためにどうすれば良いのかというもう少しゴールから離れたところにいる顧客への施策も明確になってくるのである。

このようにゴールから近いところから始めることで、誰もが納得できる成果を出しながらPDCAを回すことが出来る。このやり方は、マーケティング担当者だけでなく上司や上層部にとっても理想的なことである。ゴールがどこにあるのか分からない大きな迷路にスタート地点から始めるルールなんてないのだから、まずゴール地点を確認してそこからどうすれば最も効果的にそして効率的にゴールまで到達できるかを考えるべきなのである。