コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

全ページ最高賞狙い。

share

林潤一郎(オレンジ・アンド・パートナーズ/2005年宣伝会議コピーライター養成講座総合コース、2006年同上級コース、同専門コース〔山本高史クラス〕修了)

よく考えないプランナーの日常について書いてみようと思います。僕がそもそもプランナーという職種を選んだ理由はいたってシンプル。「コピーライター出身の人間が仕事の幅を広げやすい仕事」というイメージがあったからです。

僕はアーティストのような特別なセンスなど持ち合わせていません。憧れのクリエイティブディレクターを目指そうとしても、そう簡単にはいかないと思っていました。グラフィックも、ムービーも、フォトも、普通の人と同じか、あるいはそれ以下の知識でしたから。20代でその道のスキルを磨いてきた人においそれと勝てるレベルじゃありません。30歳を機に自分が何でいちばんになれるのかを考えたのは、いま思えば良いことだったと思います。

話がすぐに脇道へ・・・。悪い癖です。プランナーの日常でしたね。みなさんのイメージ通りかもしれませんが、基本は眉間にしわを寄せてパソコンにかじりついています。パワーポイントが僕のともだちです。

オレンジ・アンド・パートナーズという会社は社長が作家ということもあり、企画書の言葉遣いや表現には非常に厳しいです。プレゼンの前日にドナドナが聞こえてくるなんて日常茶飯事。いいオトナが半ベソかいて書き直す姿は名物と言っても過言ではありません。できることなら上司や先輩にナイショにしたままプレゼンしたいところですが(笑)、翌朝、ロッカールームが無くなる恐怖に襲われ我慢します。おや、読んでいて、不安になりましたか?

ご安心ください。(このコラムを読んでいる人はきっと・・・)コピーの勉強をしてきた人ですよね? ものすごいですよ、コピーの上手な人がつくる企画書の破壊力は。書類を数枚めくっただけで“お買い上げ”になりますから。オリエンが始まって数分で“一致団結”できますから。僕が企画をするとき大切にしている先輩の教えは「言葉選びで企画の成否は決まる」というものです。まるでコピーライターの教えですよね。

先輩がなぜこういうアドバイスをするかというと、例えばテレビCMを扱わない中規模の広告キャンペーンでも、Webサイトやグラフィック、イベントの制作には100人近い関係者がいて、それをひとつにまとめ、導くのがプランナー(ディレクター)だからです。誰もが同じゴールを目掛けて最高のアプローチをするためには、受け手の解釈が曖昧になるような言葉選びではダメなのです。ハリウッド映画を象徴する「3行で伝わらない企画はヒットしない」という言葉もありますね。僕はそれと同じではないかな、と思っています。

つまり今回のコラムで何が言いたかったのかと言うと・・・。企画はコピーだ! ということです。クライアントの心を動かすのも、お客様の心を動かすのも、そして、一緒にキャンペーンをつくりあげてくれる仲間の心を動かすのも、1ページ、1ページ、悩み抜いて書いた言葉。コピーなのです。100ページの企画書なら、100本のキャッチフレーズが並んでいるようなものなのです。できることなら企画書でTCC最高賞を、という気分です。

なんか調子のいいこと言っているけど、実際、どんな事をやっているのかイマイチ分からないよ。と、思った方は、次回もぜひ読んでください。もう少し、ブレークダウンして書いてみようと思います。

DYC_logo+.ai

WDLC(ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム)の就活生向けイベント「Digital Youth College」用に作成した校章。

photo2_rookies_journal

イベントテーマは「世界を変える1日限りの特別講義」。チェンジメーカーと呼ばれる若きリーダー7人を講師に招いた。

photo3_rookies_web

同キャンペーンのWebサイト。現役大学生のドキュメント映像や著名人30人が「カッコいいオトナになるための秘訣」を伝授するコンテンツを用意した。

photo4_chidejika

WDLCのパソコンも地デジカ!!キャンペーンで作成した駅貼りポスター。

photo5_chidejika

大阪、新宿、それぞれの駅で10種類以上のシリーズを展開した。

photo6_chideji_busgirls

地デジカのイベントでは「乗り換え」をコンセプトに、バス停をモチーフにしたクリエイティブに。

林潤一郎
オレンジ・アンド・パートナーズ プランナー/コピーライター/ディレクター。1980年生まれ。東洋大学社会学部卒業後、広告営業を経てリクルートメディアコミュニケーションズ入社。ディレクターとして様々な企業の求人広告を制作し、2007年東京コピーライターズクラブ新人賞を受賞。2010年より現職。主な仕事に首都高『TOKYO SMART DRIVER』、WDLC『SUPER ROOKIES』のキャンペーン企画、クリエイティブディレクションなど。その他、社内のコピーライティング業務全般。宣伝会議コピーライター養成講座2005年総合コース、2006年上級コース、専門コース(山本高史クラス)修了。

【バックナンバー】

コピーライター養成講座卒業生が語る ある若手広告人の日常

もっと読む

2012年9月 林潤一郎(3) 「みんなでつくる企画術。」はこちら

『コピーライター養成講座』
講師は一流のコピーライターが直接指導 プロを育てる実践型カリキュラム
いまでも多くの有名クリエイターを輩出している本講座。幾度かの改変を経て、内容を一新。コピーやCMといった、広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。

詳細はこちら

Follow Us